自らの味覚に「自信や誇り」を持つことは
重要かつ大切なことであり、長期間海外に
滞在している筆者自身、そのことに誇りを
持っている日本人の一人でもある。
しかしその自信の一方、私たち日本人は
隣国中国人の「食生活の環境」を、どのような
目で見ているだろうか。
「空気が悪く、劣悪な環境で、偽装された
危険な食品を食べている、少し可哀想な人たち」
ここまで言うと、少し言い過ぎのような
気もするが、そんなネガティブな
イメージを持っている人が大半なのでは
ないだろうか。
カステラや出汁の風味を中国人は生臭く
感じる
忘れてしまいがちだが、中華料理は
4000年の歴史を誇る世界三大料理の
一つである。強い火力で仕上げる
ダイナミックなイメージがあるが、
実は同じ炒めるにも
「炒(チャオ:油少なめで炒める)」と
「爆(バオ:より強火で一気に炒める)」
がある。
煮るでも
「煮(ジュ:煮る)」
「?(デゥン:煮込む)」
「熬(アオ:ぐつぐつ煮る)
」と細かく火力を使い分け調理する
繊細な面も持ち合わせている。
中国語で風味を表現する言葉に、
香味(シアンウェイ)と
腥味(シンウェイ)がある。
一般的に、心地いいと感じる香りを
「香味(シアンウェイ)」。
不快に感じる香りを
「腥味(シンウェイ)」
と使い分けているのだが、注目
すべきは
「腥味(シンウェイ)」だ。
通常あまり使わない漢字だが、
日本語でも「腥」は
「腥い(なまぐさい)」と読む。
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