「電気を盗んでる?」
「てか、この車、邪魔じゃね?」
「早朝深夜関係なしに停められてて
迷惑なんだよねー」
「じゃあ ど か せ よ う か ?」
この若い衆たち、数十キロはある
CO2ボンベをひょいと持ち上げる
体格の持ち主。
基本ヤンキーあがりなので脊髄反射
のドーベルマン体質。
てか狂犬。
軽自動車をヨイショと押すなんて楽勝。
隣接の会社駐車場の隅へ頭から押し込んで
社長のセルシオでバックを封鎖し、
両サイドには現場監督たちの愛車で
ぴったりとガード。
会社入り口で和やかに談笑しつつ
車の持ち主が戻るのを待つ。
角刈りとスキンヘッドとパンチパーマの
集団が20人ほどって異様だよね。
そんなところに、ホストくずれ風味の
にーちゃんが登場。
あきらかにコイツが車の持ち主。
そして電気泥棒?
「ちょ、車がねぇー!」
とか叫んでる。
そしてやっと自分たちに気が付く。
一瞬躊躇してから
「お前ら? 車はどこにやったんだ?
ああん?」
とかなんとか。
「オマエ、○○って言うんだろ?」
「そこのアパートの●●●号室に
住んでるんだろ?」
「駐車場代もらわないとなー
この辺なら月2,3万いくなー」
「それよりもまず借金は返さないと
なーwww」
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