その行動に驚きつつも、
そろそろ止めに入るかと思った
その時、ホーンの音を響かせながら
ワンボックスカーが急発進、
そのまま私道へと侵入し虎ロープを
引き千切りながら、砂利道を
歩いていた女性へ突っ込んでいった。
ワンボックスカーは女性に肉薄するも、
接触寸前で急停止、スライドドアを
開け飛び出してきたチャラ男が、
驚いてへたり込んでいた女性の
腕を取り罵声を浴びせる。
A
「全員制圧準備!
ガキ共にここでのルールを教えてやれ!」
怒気を含んだAの言葉に
メンバー達は立ち上がり、
打ち合わせ通り配置に付き合図を待つ。
そしてチャラ男が女性を無理やり
車に押し込めようとした時
A
「キィエエエエエエエエエエエエ!!」
剣道で鍛えられた雄叫びを上げながら、
ギリースーツ
(短冊状の布で作られた潜伏用の
擬装服、見た目は○リゾー)
を着たAが森の中から出現、
それを合図に道路脇の茂みから
メンバー達が飛び出した
Aチーム
Aはそのまま車へ突撃、
轢かれないよう右前輪側から
フロントガラスにへばり付き
A
「たぁぁぁをかぁぁぁえせぇぇぇぇ」
と奇声を上げ、それを見て運転席で
パニック状態になっているデブを
後目に、Bが開いている窓から
素早く車のキーを抜き取り、
Cがドアを開け二人掛かりで
デブを引きずり出して確保。
Dチーム
車にへばり付く怒りの○リゾーと
化したAに驚き、右手で女性の手を
掴んだまま硬直していたチャラ男の
背後から、DとEが音を立てずに接近、
Dが素早くチャラ男の左腕を背中側に
捻り上げ、そのまま車に押し付けて
確保し、同じく固まっていた女性を
Eが保護。
B
「デブクリア!」D「チャラ男クリア!」
怒りの○リゾー出現から一分足らず、
男達の無力化完了の報告と共に全ては
終わり、深夜の山には拘束された
男達の恐怖の悲鳴が響いていた。
次ページに続きます。