世界が恐れおののく中国版レッド・オクトーバー 近い将来、海上自衛隊とアメリカ海軍は中国海軍に太刀打ちできなくなる…

世界初の電磁推進船「ヤマト1」

ただし、潜水艦をはじめ軍艦を高速で

動かすためには、巨大な磁力を発生

させなければならず、技術的に極めて

困難とされている。

実際に、世界中でこれまでに誕生した

電磁推進船は日本の

「ヤマト1」(ヤマトワン)

という実験船だけである。

ヤマト1は超伝導電磁石を利用した

推進装置を左右2機

(左推進装置は三菱重工が、

 右推進装置は東芝がそれぞれ製造した)

備え、1992年6月16日に、神戸港にて

自力航行に成功した。

しかしながら、ヤマト1の船体は

全長30メートル全幅10メートルほどで

総トン数185トン、そして最大速力は

8ノットにすぎず、潜水艦やコルベット

(小型高速軍艦)などの軍艦の

電磁推進化にとっては、最初の第一歩

という段階であった

(ちなみに、海自の「そうりゅう」型

 潜水艦は全長84メートル、全幅

 9メートルほどで、基準排水量2900トン

 である)。

軍艦に搭載される電磁推進システムは、

最大速力30ノット以上の推進力が

最低でも求められる。

その実現には、超強大な磁力を発生させる

超小型の推進装置の開発が必要であるが、

その後、日本ではヤマト1を発展させた

研究開発は行われていない。

「無音」に近い夢の潜水艦である

電磁推進潜水艦は、各国海軍も手にしたい

とは考えている。

だが、あまりにも実現が困難であると

考えられているため、日本での研究開発を

注視していたアメリカやヨーロッパ諸国でも、

本腰を入れた電磁推進潜水艦の開発は

行われなかった。

その代わりに、原子力潜水艦やAIPを含む

通常動力潜水艦などでの静粛性の強化に

努力を注いできたのである。

したがって、これまでに“誕生”した

無音潜水艦は、映画にもなった

トム・クランシーの小説

『レッド・オクトーバーを追え』に

登場するソ連海軍の

「キャタピラー・ドライブ」を備えた

「レッド・オクトーバー」(もちろん創作)

だけということになる。

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