・戦後日本には国民に何かを伝える
リーダーが、つまり天皇が必要だった。
それまで天皇は公共に向けては沈黙を
保っていたが、
「玉音放送」
で、天皇として初めて国民に言葉を発した。
・東条英機首相をはじめとする多くの軍部
首脳が、戦後裁判にかけられ、戦犯として
処刑されたが、様々な戦争行為に加担した
組織のトップだった、昭和天皇は裁判に
かけられることはなかった。
権力のない象徴になってもらうことを、
マッカーサーが決めたのだ。
民主的な同盟国として日本を再建するという
米国の目的において、昭和天皇の存在は
重要だと気がついたためだ。
・昭和天皇の時代は、戦後40年以上続いた。
その間、昭和天皇は多くの出来事を目撃した。
日本の自動車産業や家電産業の台頭、
ゴジラ映画、日本の野球リーグの登場などで
ある。
・昭和天皇が崩御された1989年、日本は世界
第2位の経済大国になっており、日米は敵同士
ではなく、近しい友人であり、貿易パートナー
になっていた。
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