するとお兄さんおもむろに携帯を
坂田に渡す。
(誰かに繋がってるみたい)
すると坂田、急に顔が変わり
「いやぁ~!
なんだ、○△さんじゃないですか~、
いえ、違いますよ。ええ。はい。
はぁ…すいません。すいません。」
と態度が急変。
お兄さんに携帯を返し、
「お兄ちゃんも人が悪いな~、
そうならそう言ってよ~」
と急にペコペコ。お兄さんは無視して
「もうあっち行っていいよ。ごめんね。」
と私に言ってくれ、私はそのままバックに
入り表に出れませんでした。
バックからお兄さんが帰るのが見え、
慌てて外に飛び出し、お礼を言いました。
「さっきは助けてくれて…」
と声を出した瞬間今までの緊張が切れて
泣いてしまい上手く言えなかったのですが、
お兄さんは
「怖かったよね。
あいつはいろんな所でああやって
いちゃもんつけてるから気にせんときや。
うちの事務所この近所やから
また何かあったらおいで。」
と笑って帰って行きました。
結局坂田はちゃんと会計をして帰った
みたいで、次の日店長には事の顛末を
報告しました。
それ以降坂田が来店することは
なかったし、私もそれからすぐ辞めて
しまいましたが、あの時名前や事務所の
場所を聞いてちゃんとお礼に行けば
良かったと少し後悔しています。
もしあの時あのお兄さんが
来店しなかったら…
と考えるとガクブルです。
「土下座しろ」ならウサ晴らし目的。
そのどちらも言わず、ただ困らせるだけで、そのあとで”救世主”が現れたなら、
それは珍力団の野外ステージだよ。騙されちゃいかんよ牛とはいえ。