『日本は単一民族だから欧米に劣る』と精神科医が”文化的劣等性”を糾弾。ロジックの破綻を即座に突っ込まれる → 日本の文化は不寛容だと断じる人の寛容さはパネえな

そんなメディアとネット民の双方に

よる過剰なバッシングに、日本社会

から寛容さが失われていると感じる

人も多いのではないか。

なかでも不寛容さが垣間見えるのが

、芸能人の不倫報道だ。

昨年も大手週刊誌が毎週のように

芸能人や著名人の不倫現場を

スクープ。

今年に入ってからも早速、大物

ミュージシャンの不倫疑惑が

大々的に報じられ、引退に

追い込まれている。

不可解なのは、不倫関係が明らか

になった当事者の謝罪会見だ。

憔悴した表情で涙ながらに深々と

頭を下げ謝罪の意を表するのが

慣例だが、本来、謝罪すべき相手

は自身や不倫相手の伴侶であり、

なんら迷惑を被っていない視聴者

や読者ではないはず。

もちろん、芸能人だけに広告に

起用した企業や出演番組などの

関係者、そしてファンや支持者

に向けてのことかもしれないが、

果たしてカメラを前に謝る必要

があるのか、なぜ人々が他人の

不倫をこれほど糾弾するのか、

違和感を覚えてしまう。

なぜ日本人はこれほど不寛容なの

だろうか。

専門である精神疾患を題材とした

多くの著作を持ち、

『他人を非難してばかりいる人たち

 ――バッシング・いじめ・ネット私刑』

(幻冬舎新書)

では精神科医の視点から不寛容な

日本社会に切り込んだ、昭和大学

医学部の岩波明教授に話を聞いた。

「多民族で構成され、さまざまな

 価値観と触れ合う欧米諸国と

 違って、ほぼ単一の民族で構成

 され、比較的同質的な集団の中

 で育っていく日本では、思考や

 価値観が似たものとなり、

 そこから外れた異質な存在を

 排除する傾向にあります」

つまり不寛容さは、日本特有の

「同質性社会」

が大きな原因ということ。

学校であれ会社であれ、中心人物

の意見を無条件に尊重し、それに

合わせた言動が暗黙的に求め

られる。

価値観を共有するその集団の中で

異を唱えれば、

「空気が読めないヤツ」

と排除されてしまうのだ。

しかし、となれば日本人が不寛容

なのは、生来の気質と言えるのでは

ないか。


「環境でしょうね。

 帰国子女の例のように、日本人

 でも海外で教育を受ければ外国人

 のような価値観が育まれます。

 ヨーロッパの小学校では、その

 多くが1クラス20人程度で、

 文化や個性を尊重した個別教育が

 施される。対して日本は約40人

 とその倍。個人にきめ細かく対応

 することは不可能であり、結果、

 同質性を育むような教育に

 ならざるを得ない」

日本の民族構成や教育制度が不寛容

さを生む原因というのは納得できる。

理解できないのは、時にターゲット

の住所や顔写真まで晒してしまう

「ネット私刑(リンチ)」

を含む、度を越したバッシングだ。

岩波教授はそれを

「現代人の心の歪みも要因の1つ」

と語る。

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