秋の雨がしとしとと降った8日午後、
ヴェルナー・サシェ（72）
前漢陽大客員教授は、
傘も持たずに現れた。
黄土色のバーバリーコートの中に
取り揃えてきたような色の
スーツとシャツまで肩から
びっしょりと濡れていた。
傘をお貸ししますよと言う記者の言葉に、
彼は流暢な韓国語で話す。
「大丈夫、私には帽子があるから、
今日はインタビュー終了後に行事が
あって、このように 着飾ってきました。
普段は改良韓服を着ています。
楽で美しいからね」
ドイツ人韓国学者サシェ教授が
“素顔が美しい韓国”（出版学古斎）を
発行した。
50年近く韓国と縁を結んできたが、
大衆的な韓国文化のエッセイは初めてだ。
ご飯・キムチ・韓国式家屋・亭子など
韓国の物質文化から高尚な精神・巫俗・
ハングルなどの精神文化まで、
異邦人の視点から見た私たちの文化の
素顔を収めた。
「外国人に15分の間”私たちは”、
”私たちは”と言えば逃げだす。
韓国の歴史を紹介するときは、
”私たち”を強調しすぎてはいけません。
韓国料理、韓屋、ハングルどれも全て
立派だが、”世界で唯一だ！”と宣伝すれば、
国家主義に傾倒したように見えます。
”韓国最高”よりも韓国の文化も東アジア、
ひいては世界の他の文化のようにいくつかの
特色を持った同じ文化だということを
認めなければなりません。」
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