【世界でおきていること】ロヒンギャ問題とは何か:民主化後のミャンマーで変わったこと、変わらないこと








 

アウン・サン・スー・チーはなぜ無力か

ミャンマーでは2011年に複数政党制に基づく選挙が
実施され、2015年選挙ではアウン・サン・スー・チー氏
率いるNLD(国民民主連盟)が約6割の議席を獲得。
外国人の配偶者がいる者は大統領になれないという
憲法条項によって、英国人の夫をもつスー・チー氏は
公職につけていないものの、基本的には民主的な政権が
樹立されたといえます。

しかし、スー・チー氏が実質的な責任者になってからも、
ミャンマーではロヒンギャをはじめとする少数民族への
迫害がなくなりません。
むしろ、スー・チー氏には、少数民族に対する軍の行動を
制止するより、それを擁護することの方が目立ちます。
その結果、2016年12月に国連は、「事態は沈静化している」
と強調するスー・チー氏に、自ら現地視察を行うことを要求。
さらに、南アフリカのツツ大主教やバングラデシュの
グラミン銀行設立者ムハマド・ユヌス氏など、
歴代のノーベル平和賞受賞者13名が連名でスー・チー氏に
「不満」を伝える公開書簡を送っています。

軍事政権を批判し、民主化を主導したことが評価され、
スー・チー氏は1990年にノーベル平和賞を受賞しました。
その功績だけでなく、京都大学に留学経験もある知日派として、
日本では彼女を一種のヒロインとして持ち上げる傾向が
目につきます。
そうであるがゆえに、ロヒンギャをはじめとする少数民族
問題に関する、彼女の冷淡とさえいえる態度に、
違和感をもつひともいるかもしれません。

とはいえ、この点において彼女を擁護する気は全くありませんが、
その権力構造に鑑みれば、スー・チー氏の対応は、少なくとも
不思議ではありません。
そこには、大きく二つのポイントがあります。

次ページに続きます。



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