「僕は両親の勧めでニホンに留学したが、
ニホンに来るの正直怖かった、
ヒロシマとナガサキに爆弾を落として、
日本人をたくさん殺したアメリカが悪くて、
申し訳ない気持ちだった。
だけどニホンに来て右も左も解らず道を聞いたら
みんな嫌な顔せずに教えてくれた。
日本語ろくに喋れない僕に、
一生懸命身振り手振りしてくれた」
彼は日本語を学び始めているが、
翻訳はできても自分で文章を作って喋るのは苦手だ。
それでも一生懸命、言葉にして喋っている。
韓国人、ふてぶてしい態度を見せるが黙ってる。
マイケル君が続ける。
「僕が日本にきてから、
戦争のことで責められたことは今まで一度もない。
そればかりか、一人でニホンに来た僕を
みんなが助けてくれた。
友達になってくれた、
日本語教えてくれた。
日本人は解ってるんだ、
憎しみを持ち続けても、
それは悪いものしか作らないって」
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