昔の不良同級生と再会し喧嘩を売られた俺は格闘技のプロになっていた!過去の呪縛からの解放が今はじまる…

そこで先輩は、

「○○は今、総合の世界にいる。

 T坂、いい機会だから、総合ルール

 でスパーしてみろ。 勉強になるから。

 4点ポジションの膝はナシで、あとは

 PRIDEルールでやってみな。」

と、ケンカに近いルールを提示した。

T坂は

「先生、そんなの余裕ッスよ!!

 オレ、ケンカ負けた事ないスから。

 さっきのスパーでも、コイツの事、

 ボッコボコにしてやったんスよ?

 コイツ、オレとそのルールでやったら

 死んじゃいますよ?」

と、間違いなくオレを、昔虐めていた時と

同等に捉え、ニヤついていた。

先輩は、

「そうか。まあ、総合に限らず、空手でも

 スパーやってりゃケガは付き物だしな。

 ○○、別にいいよな?」

とオレに同意を求めてくる。

オレは

「問題ないスよ。」

とだけ答え、マウスピースとオープン

フィンガーグローブを装着。

完全に戦闘モードに突入。

先程の傍若無人なスパーや、未だに

昔のままの力関係を持ち込み、

およそ武道家らしさの欠片もない

T坂に対し、我慢の限界に達していた。

先輩はそんなオレの事を気にしてくれて、

あくまでも道場の「練習」で、

オレにT坂を倒す機会を与えてくれた。

勿論、先輩はオレとT坂の実力差も

十分承知している。

たかだか空手歴1年程度のT坂、

方や20年以上格闘技の道を歩み、

総合に移ってからも定期的に試合に出場し、

勝率も比較的高いオレ。

コレはあくまでも、オレを過去の呪縛から

解き放とうとしてくれている、

先輩の気持ちだ。 

「時間は3分、1Rのみ。タップアウト、

 TKO、若しくはオレが止めた時点で

 勝負アリ!!いいな?」

と先輩の声が掛かる。


オレは中央でT坂と向き合い、

冷静に相手を見る。

T坂は完全にオレを舐めている。

さっきのスパーがオレの全てだと

思っているのだろう。

周りの練習生に、

「1分で殺しちゃいますよ~」

と宣言している。

他の練習生は、相も変わらずイタい発言

をしているT坂に対して、嘲笑と憐憫の

眼差しを送っている。

周りの空気が少しずつおかしくなっている

事を、T坂は感じられずにいた。

そして先輩の、

「始め!!」

の声が掛かった。

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コメント

  1. S.h より:

    復讐だけで終わるなよ?