石井氏が発表したのは、中国側が
これまで領有権を主張する根拠
としていた歴史資料の1つで、
清代の役人が記した台湾の地理書
「台海使槎録(たいかいしさろく)」
(1722年)
だった。
同書には
「山後(台湾東部)は大洋なり、
北に山有り、釣魚台と名付けらる、
大船十余を泊すべし」
という記載がある。
中国側はこの
「釣魚台」
が尖閣諸島を指すとしてこの記載を
基に
「歴史的に尖閣諸島は中国の領土」
と主張してきた。
だが、1970年に台湾政府が発行
した公式の地理書
「台湾省通志」
は、台海使槎録に明記された
「釣魚台」
を台湾東南部の
「台東県の島」
と認定し、尖閣諸島ではないことが
記されていたという。
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