K2戦車の1次量産事業は、ドイツ産
パワーパックを装着して、
2014年から運用している。
問題は、2次量産事業から国産
パワーパックを装着することにしたが、
昨年の1月から6回実行された変速機の
耐久性試験の過程で、変速機のボルト
にひびが入って圧力が低下する現象
などが現れて、支障が生じた。
K2戦車のパワーパックを開発している
国内防衛産業は、軍当局の耐久性基準が
外国産の変速機よりも難しい、公平性に
問題があると主張している。
一方、防衛事業庁をはじめとする
軍当局は、変速機の耐久性基準は企業
も合意したものであり、今になって
変更はできないという立場だ。
K2戦車のパワーパック問題は、先月、
国会国防委員会の国政監査の時も、
まな板に上がった。
一方では、ドイツ製変速機も性能は
不良率が低くはないが、実戦投入証明書
一つで優遇を受ける反面、国内防衛産業
には過酷なレベルの基準を適用する
逆差別だ、という声が出た。
反面、もう一方では、防衛産業と軍当局
が合意した条件を、防衛産業企業が
守れなかったとして、過度の
「愛国マーケティング」
という反論も提起された。
今回の委員会でも、パワーパック変速機
の耐久性基準を緩和する方策を検討する
必要があると主張し、これに反対する
主張が対抗したと分かった。
防衛事業庁は、2次量産分に搭載される
国産変速機が、最終的に性能不足である
ことが判明した場合に備えて、エンジンは
国産とするが、変速機は外国産を使う案も
第3の代案として検討中である。
これに関連し、国産エンジンと外国産変速機
を組み合わせたパワーパックが、機能を
発揮することを検証する技術実証も、
来月中に行われることが分かった。
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