そこでは日本が江戸時代から現在に
至るまで捕鯨した全ての鯨を
奉っており、全てに戒名を与えている。
それを見て感動のあまり泣き崩れた
人が何人かいた。
「捕鯨国の日本は世界で最も鯨を
大切に扱い、鯨の生命一つ一つを
歴史に残し、長年にわたって鯨の
慰霊をしている。
しかし、反捕鯨国がそのような事
をしたと言う話は一回も聞かない」
反捕鯨国は政治的事情もあり、
反捕鯨の立場を貫いたが多くの
外交官、担当官は
「個人的には」
と前置きをつけて話をした。
「あの鯨神社を見ても、私の国の
判断では反捕鯨の立場を貫くが、
私個人は日本なら捕鯨をしても
良いと思う」
そして反捕鯨国よりも過激な発言を
していた反捕鯨団体と環境保護団体
は黙ってしまった。
「我々は何を非難していたのか?
自問する他無い。日本ほど鯨を大切
に扱っていた国が他にあるのだろうか?
実は反捕鯨国こそが最も鯨を軽視し、
蔑視し、無関心であったのではないか?」
日本の外交官は語る。
次ページへ続きます