「安心して泊まれる場所がない」
「一流ホテルがこのありさまなら…」
と不安に思う人々は多い。
不信を招いた第一義的な原因は
現場で職業倫理を守らない従業員に
ある。
そして、これを事実上黙認して
宿泊客集めにばかり力を入れる
ホテル側の責任も避けられないと
指摘されている。
■「時間がない」とマニュアル守らない清掃スタッフ
各ホテルには便器・洗面台・食器
をきれいにする時に使うスポンジや
手袋を区別して支給するという
マニュアルがある。
ホテルの元従業員や現職の従業員は
「マニュアルをすべて守っていたら
担当する客室の清掃を時間内に
終えられない」
と言う。
時間がない最大の理由は、手当を
より多くもらおうと能力以上に
多くの客室を担当することだ。
一流ホテルで働く女性は
「一日8-12室を清掃すればひと月
で基本給約170万ウォン
(約17万円)もらえる」
と言った。
だが、実際にはほとんどの清掃
スタッフが割り当てられたもの
よりも4-5室多く清掃する
「オーバールーム」
をして、1客室当たり
5000-6000ウォン
(約500-600円)多くもらう。
マニュアル通りにすれば1室清掃
するのに約1時間かかる。
しかし、同じ時間内に
「オーバールーム」
まですれば1室約45分で終わらせ
なければならない。
ある清掃スタッフは
「良心にさいなまれるが、
時間に追われているので、
結局はマニュアルを破ること
になる」
と語った。
だが、手袋やスポンジの交換は
1分あればできる。
このため、結局は
「職業倫理の問題」
という指摘は避けられない。
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