父が自営やってたんだけど失敗して
にっちもさっちもいかなくなって
早い話が一家心中をしようという
ことになった
といってもそれは父だけの考え
母はある意味薄情というか
割り切った人だから
離婚すれば借金も背負わなくて
いいし
子供と二人ならどんなことしてでも
生きられるとふんでた
で父が心中を持ちかけてきたとき
思いつめた様子からして
合意の心中を断ったら無理心中に
なだれこみそうで
自分ひとりなら逃げられるor戦える
かもしれないけど
私を人質にとられたらやばいと思って
何とかこの場を逃れようと必死で
考えたらしい
そこで母は表向き心中に賛成し
さめざめと泣いて(ウソ泣き)
「最後は綺麗にしたい。
お風呂に入ってお化粧もして」
「○子(私)も小さくても女だから
一緒に綺麗に」
「その間にあなたは後の始末のこととか…」
とごまかして私と一緒に浴室へ
タオルを三本くらい繋げて私を
窓から吊るして出し
その後自分も浴槽のふちに足をかけて
這い出した
そのまま一番近くの今でいう
ママ友宅まで夜道を走って逃げ
お金と履物を貸してもらって
汽車で母の実家に行った
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