2007年に世間を騒がせた「不二家捏造報道問題」。発端は、同年1月22日に放送された『みのもんたの朝ズバッ!』。ここで、不二家平塚工場の元従業員と名乗る女性が「賞味期限切れになったお菓子を、再加工して出荷している」と証言したのです。
このニュースを受けて、司会のみのもんたは「(不二家には)はっきり言って、廃業してもらいたい」などと過激な発言を連発。コメンテーターの吉川美代子も「不二家の工場って汚いんですって」と批判を展開しました。
しかし後の調べで、問題のお菓子が平塚工場で作られていないことなどを含め、女性の証言には、数々の矛盾点があると発覚。また、不二家がTBSからの取材に対し「再使用はありえない」と断言していたはずが、放送では「確認が取れていない」というコメントにすり替えられていたことも明らかになります。
こうした事実が明るみになると、TBSは、3月28日に緊急会見を実施。正確性を欠いた報道であったことは認めたものの、捏造については否定。それ以降も、不二家が社外に設置した信頼回復対策会議の議長で弁護士の郷原信郎氏が度々、訂正と謝罪を求めたものの、同局は沈黙を貫き通したのでした。
2003年に起きた「石原発言捏造テロップ事件」
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