旭日旗を立てて独島に上陸する日本軍
2015年1月26日深夜。TVを見ていた私の目に、ショッキングな
映像が飛び込んできた。
それは韓国の独島義勇守備隊を紹介するKBS(韓国国営放送)の
番組の予告編で、終戦後日本から独島(日本名:竹島)を守った
という守備隊の隊長である洪淳七氏の業績を讃える内容だった。
私が「ショッキング」だと表現したのは、予告編で使われていた
「写真」のことだ。
「独島を侵奪しようとした日本に対し、手榴弾M1、M2、爆撃砲を個人の
金で装備し、武器を持ち……」
という字幕とともに、日本軍らしき軍人たちが旭日旗を手にして
独島に上陸しようとしている写真が写ったのだが、この写真の中で、
日章旗と旭日旗の部分だけが、彩色されていて嫌でも目に入ってくる。
本当に終戦後に日本軍が独島を奪い返そうと上陸を試みたのだろうか?
この一葉の写真にはいくつかの重要な、象徴的要素が含まれている。
1つ目は「独島」。正面に独島の姿が写っている。
独島は韓国人が日本の関係において最も敏感に反応する素材の1つだ。
2つ目は「日本軍」。言うまでもなく韓国人にとって日本軍は侵略と
加害者のイメージとともに、恐怖、怒りの感情を呼び起こす刺激剤の
ような存在である。
3つ目は「旭日旗」。前述した通りここ10年ほどで唐突に韓国が
条件反射、あるいはアレルギー反応を示すようになった素材であり、
現在、韓国において反日感情を煽り立てるために、最もよく使われている
素材だ。
この3つの要素が、1つに集まっているこの映像を見たら、韓国人の
ほとんどが条件反射的に日本に対して反感を抱くことだろう。
しかし、この映像には非常に深刻な問題が含まれている。
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