この頃ようやく、母がおかしいことに気付きました。
ネットの知り合いが東京に多いというだけで襲われる、と言い出す母に違和感を覚えました。
結局制止を振り切り、バイトをして、
「自分で稼いだお金だから文句言われる筋合いはない」と飛行機の予約も自分でとって。
(昔から母の口癖は、「自分でお金を稼げるようになってから言え」でしたから)
そのまま、東京のオフ会へと向かいました。
向かった先は正にカルチャーショックでした。
見たこともない建物が沢山あって、優しい人が沢山いて。
はしゃいだり、喜んだりするといじめられると思ってそわそわしてたら「楽しんでいいんだよ!」と。
子供返りしたかのようにはしゃいだにも関わらず、皆嬉しそうにそんな自分を受け止めてくれました。
返り際、自分の身の丈を少しだけ話しました。嫌われないか不安だと。
皆口を揃えて
「その小学校も、お母さんもおかしいよ。こっちにおいで」
と。
進学先を、すぐさま東京に変更しました。
母はこれに激昂しました。
それからはもう、バトルと言っても差し支えのない日々が始まりました。
まず、塾の月謝を母が払わなくなりました。バイトをしながら月謝を払いました。
次に、携帯料金を自分で払うように言われました。バイトの日数を増やして賄いました。
母は、学校に私がバイトをしていると相談しました。
「母が月謝も払わないので」と伝えると不問になりました。
美術系の大学志望だったので、画材費が一番キツかったことを覚えています。
絵画塾の先生も母の向かえもなく、夜遅く遠くまで歩いて帰る私を案じたようでした。
差し入れや、エンピツ等消耗品をプレゼントしてくれました。
そして受験前日、東京に向かおうと空港に行くと
「お客様のチケットはキャンセルされています」と。
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