日系ゼネコンが『海外で”日本企業神話”を復活させる』凄まじい事態が発生。かつての栄光が返り咲く

ここは日本の

「三井住友建設」

ベトナムの

「CIENCO4(第4交通工事建設総公社)」

が共同企業体(JV)として引き受けている

区間になる。

別の区間では

「清水建設」と「前田建設」

のJVも工事を請け負うことになっている

ようだ。

こうした状況を見る限り、このところ

ベトナムに進出する日系企業は

元気なようである。

小売りでは先の高島屋や

「イオンモール」

も進出し、ホーチミン市内と近郊に現在

3店舗がある。

飲食店も有名チェーン店がいくつも

進出している。

そこにこの地下鉄だ。 

現地の若者に聞くと、

「日本政府からの資金でこの地下鉄が

 作られています。今は工事の影響で

 交通は不便ですが、完成したら市民にも

 観光客にもメリットしかないですよ」

と、手放しで喜ぶ。 

かつては家電や車など、日本のメーカーが

一番だともてはやされた。

しかし、近年は韓国や中国企業に押され気味

で日本メーカー神話が崩れ、東南アジアで

日本をべた褒めする人は減っていた。

それが今ベトナムで返り咲いているようだ。 

ところが、よくよく聞くと、ホーチミン

市民が日本を褒めるのは別の感情もあるようだ。 

「ハノイ鉄道の工事は……」の当てこすり

それを説明するのにうってつけな事例が、

首都ハノイの「ハノイ都市鉄道」の計画だ。

ホーチミン同様、首都ハノイでも渋滞悪化を

懸念して急ピッチで電車路線の建設が

動いている。

しかし、ハノイの計画8路線中2路線が

近年にも開通と言われるのに、工事が

遅々として進んでいないのだ。

本来であれば1路線は2017年には開通する

見込みだったにも関わらず、である。

「ホーチミンは日本が建設していますが、

 ハノイは中国が受注しているんです。

 事故が多発していて、全然工事が進んで

 いないと聞いていますよ」

とホーチミンに住むベトナム人は語る。

確かに、ハノイの方は事故多発という

ニュースを見かける一方で、ホーチミンの

工事ではあまり聞かない。

そのため、日本のJVの評判が上がって

いるのだ。

ただ、実際はハノイの計画においても

日本のODA(政府開発援助)も

入っている。

1号線と2号線の半分は日本のODA、

中国のODAは2号線の残りと3号線になる。

それに、事故のニュースをよく読み返すと、

ゼネコンは中国企業でも事故を起こした

工事会社はベトナムや韓国系企業のようである。

なぜホーチミン市民がその点に目をつむって、

あえて日本企業を持ち上げるのか?

それは「反中感情」だ。

ベトナムは、中国とは歴史的に領土・領海

問題で衝突が絶えない。

また、紀元前の頃に、ベトナムは中国

(の当時の王朝)に虐げられたことなども

「反中感情」の要因だ。

さらに、ホーチミン市民が日本企業の

地下鉄建設を喜ぶのは、「反中感情」以外に、

もう一つの要因がある。

それは、ホーチミン市民とハノイ市民の

確執もあるというのだ。

ホーチミン在住日本人が話す。

次ページに続きます。

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