桜の代名詞で、間もなく開花期を
迎える
「ソメイヨシノ」。
江戸時代に誕生したとされ、
一斉に咲き散る姿は壮観だ。
最新の科学でその素性がひもとかれる
一方、病虫害のリスクを低減するため
遺伝的な多様性に目を向ける機運も
出てきた。(原田成樹)
■謎残るルーツ
日本には多くの種類の桜があるが、
公園や校庭などで圧倒的な数を誇るのが
ソメイヨシノだ。
幕末に染井村(現東京・駒込)の
植木屋が
「吉野桜」
として販売したとされ、花つきがよく、
葉が目立たず、成長も早いため全国に
広まった。
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