俺が高校2年生の秋、父親が出張先で突然死した。
その知らせを聞いた入院中の母も後を追うように死去。
母の長きにわたる闘病生活と下二人の弟の学費などで
財産と呼べるものはほとんどなく。
結果として自分は働くことを決めた。
引き取り手になった祖父母は気にせず
大学へ行くことを勧めてくれたが
定年が近い祖父の稼ぎと年金だけでは
当時小学2年生だった下の弟の大学費用まで
捻出するのは厳しいだろうと説得した。
その代わり高校だけはちゃんと卒業することを
約束した。
恩師の伝手で地元を離れるが割の良い仕事に就き、
給料の大半を祖父母に送金する生活が10年続いた。
3歳年下の弟は
「やりたいことがある」
と他県の私立大学に行き、院にも進んでいた。
下の弟は地元の国立大に進んだ。。。
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