高校2年の時のことです。
『最近カツアゲが流行ってるからよ、
遅くまで学校に残らずにとっとと帰れよ〜!』
と、やや的外れな注意を受けてから
2,3日経った日の帰りでした。
自転車通学だし大丈夫だろ、
と高をくくっていたのが良くなかった
のでしょう。
友人と別れた後、少しばかり歩くと、
突然声をかけられました。
もちろん、見ず知らずの人です。
髪の毛金に染めて、学ランの前全開にする人
なんて友人にいません。
というか、中学以前の知人は反対方向の田舎の
高校に行ってましたから。
私も声をかけてきた人も、最初は自転車に
乗っていました。
わざわざ並走して
『止まれよ!』
などと言って肩を掴んででも止めてくるので、
あぁ、最近はこういう恐喝もあるのか、
と少し感心してしまいました。
普通、自転車に乗ってる人は狙わないと
思うんですけどね……。
で、事故るといけないので要求通りに
止まると、今度は金貸せって言うんです。
えぇ、正直に言いましたよ。
『200円しか持ってないし、
例え大金持ってても貸す義理はない』
『とりあえず借用書と身分証明書を
用意してから出直せ』って。
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