もともとイスラム教の開祖、マホメットの教えではイスラムの女性は別に隷属的な存在では
ありませんでした。
ベールを被るという規定もコーランにはありませんでした。
マホメットの死後1000年以上も経った後にオスマン帝国の時代にベールが
導入されたのです。
さらに回教そのものは民主的な宗教で、もともと国王という概念はありませんでした。
コーランは「リーダーは人民によって選ばれなければいけない」と規定しており
世襲を禁じています。
するとサウジアラビアのような一族支配はコーランの教えに反していると考えることも
出来るわけです。
プリンセスは従って回教にではなく、回教の「ひとつのバージョン」である
ワッハービズムという厳格な社会システムに抗議するために死を選んだという説は
このへんから来ているのです。
同じイスラムでもサウジアラビアのイスラムと南アジア(たとえばブルネイ)の
イスラムでは雲泥の違いがあります。
だからバーレーンで反政府デモが起きた時、サウジアラビアのアブドラ国王が「おまえらのやっていることは手緩い!」とバーレーンの国王を叱咤したわけです。
また今日はお金の無いバーレーンとオマーンの政府に対し、GCC諸国
(その中核はサウジやクウェートなどのお金のあるアラブの国々です)が
100億ドルの社会保障の補助金を出すことを決議しています。
自分の国にお金をばらまくというのはわかりますが、他の国の「福祉」にまで
カネを出すというのは越権行為ではないかと思いますが如何なものでしょう?
僕がバーレーンの王様ならその勢いでいずれサウジアラビアの国王に国を取られ、
王権から追放されるのではないか?と冷や汗をかくと思います。