それから12年後の一昨年、
俺はとある機械部品の売り込みのため、
出張でサンフランシスコを経由することになった。
流石に俺はぶるっちまってたけど、
アビーに会えるんじゃないかと期待してた。
がサンフランシスコは
浮浪者が溢れているから
そんな上手いこと見つかるわけもなく…
しゃーねーなと思い翌日、
上司と近くの町サニーベールに向かい取引先に行った。
で、担当者と会ったときお互いに
「あれ?」と不思議な表情になってたと思う。
ポカーンみたいな。
上司も俺と担当者の空気を不思議に思って
「もしかして知り合い?
君、昔サンフランシスコに居たんだよね?」
と言ったのがきっかけで思わず、
俺「アビー?」
そう聞くと、
担当者「オーマイガーオーマイガーオーマイガー!」
と泣きだし抱き着いてきた。
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