学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を
めぐる国会の閉会中審査などで、獣医師の地域偏在という
本質的な問題が浮き彫りになってきた。
誘致を進めた愛媛県の加戸守行前知事は国会で獣医師不足の
苦衷(くちゅう)を明かしたが、和歌山県にとっても人ごとではなく、
鳥インフルエンザや口蹄(こうてい)疫といった伝染病対策に
不可欠な公務員の獣医師には欠員も出ている状況だ。
「大事なことは獣医師が足りているのかどうかということだが、
『お友達』に口をきいたとか、そういうことばかりが問題になっている」
安倍晋三首相が出席した参議院予算委員会の閉会中審査と同じ
25日に開かれた定例会見で、仁坂吉伸知事は、加計学園の一連の問題で、
安倍首相と加計学園の理事長との関係性ばかりが報道でクローズアップ
されていることを嘆いた。
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