「日本軍と霊魂結婚式」…イ・ヨンスおばあさんへの2次加害、度を超えた
●「強欲まみれ」「痴呆になった」「嫉妬」
●イ・ヨンスおばあさんを狙った暴言も相次ぐ
●有名人も加勢…キム・オジュン氏は告発される
「その年で強欲にまみれた老人が偉人になりすまして詐欺劇をするのか」「おばあさんが痴呆になった」「おばあさんの嫉妬は終わりがない」
日本軍慰安婦被害者のイ・ヨンスおばあさん（92）に対する個人攻撃が度を超えている。イおばあさんが正義記憶連帯（以下、正義連）と直前の理事長である共に民主党の尹美香国会議員（56）に対する疑惑を提起し、恨みを打ち明けてからだ。
イおばあさんに対する露骨な攻撃は、オンラインに書き込まれた関連記事のコメントでも簡単に見つけることができる。おばあさんの外見や慰安婦被害者としての行動、過去の発言に言及し、悪口を言ったり、ありもしない事実または推測を通じた非難まで多様だ。「認知症だ」「もうろくした」といった非難から「本当に大邱らしい」といった地域卑下発言まで登場する。
慰安婦関連のドキュメンタリーを制作したビョン・ヨンジュ監督は最近、自身のソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）を通じて「私が昔から言っていたではないですか。おばあさんは元々そのような方で、私たちがおばあさんたちを支持して尊敬するのは、彼女たちの痛みと勇気のため」とし、「あなたたちの実のおばあさんも毎日ああ言ったりこう言ったり、さびしかったり怒ったりするではありませんか」と言った。波紋が広がると、ビョン監督は掲示物を削除した。
日本軍慰安婦被害者のイ・ヨンスおばあさんが先月27日夜、大邱で開かれた水曜集会に出席し、少女像の隣に座っている。
最近では、イおばあさんが22年前の1998年8月、台湾で日本軍戦死者と霊魂結婚式を挙げたという過去の報道が取り上げられ、非難が起きている。いわゆる親日行為議論だ。
また、この記事は、民主党党員グループの掲示板にも残された。記事を残した人は「戦死した日本の軍人と魂結婚式をしたおばあさんの真実の愛に敬意を表します。日本人の妻は日本人と同じです。韓国国民に謝罪してください。恥ずかしくないのですか」と書いた。
民主党党員と推定されるネチズンたちはイおばあさんを「親日ばあさん」と罵倒し「だから、話にもならないでたらめをほざいたのか」と嘲弄した。また、「倭寇の末裔」「日本に送らなければならないババア」「日本人のくせに慰安婦問題解決師を攻撃するなんて」などの書き込みを残し、イおばあさんを非難した。
これに対し、チン・ジュングォン元東洋大学教授は1日、自身のSNSに当該掲示物をリンクした後、「クリックして書き込みを見てください。これが民主党のレベルです。衝撃的ですね」と批判した。
ソウル中区の旧日本大使館の前に設置された「平和の少女像」の周りを市民たちが行き来している。
イおばあさんの側近は、日本軍戦死者と魂結婚式を挙げたのではなく、台湾で開かれた集会で人形2つを持ってきて、魂結婚式をさせて慰霊祭を行なったと話した。側近が紹介した1998年8月27日付のハンギョレの記事には「おばあさんは前もって準備しておいた2つの人形で、名前も知らない若い日本軍将校の霊魂結婚式を挙げた」と書かれている。
側近のA氏は「タイトルだけを見てイおばあさんが日本軍将校と霊魂結婚式をしたというから本当に後味が悪い」とし「適当に読んで適当に投げるな」と指摘した。
これと関連して大邱・慶北地域の慰安婦被害者を支援する市民団体「挺身隊おばあさんと共にする市民の会」は1日、「最近、イおばあさんの記者会見以降、オンラインでおばあさんを誹謗する書き込みでおばあさんの名誉を害するケースがたくさん増えた」とし、「このような犯法行為からおばあさんを保護するため、悪意のある書き込みと虚偽事実流布者に対する積極的な法的措置を取ろうと思っている。関連情報を提供して欲しい」と明らかにした。
イおばあさんが先月25日に2回目の記者会見を開いて以降、芸能人のキム・オジュン氏（52）が提起した「陰謀論」の後爆風が続いている。司法試験準備生の会（以下、司準会）は1日、キム氏を情報通信網法違反の疑いでソウル西部地検に告発した。司準会側は「イおばあさんの立場も聞いていないなど基本的なファクトチェックもせずに放送するキム・オジュンは放送人として資格がない」とし、「ソウル市民の税金で運営されるTBSラジオ”キムオジュンのニュース工場”を廃止せよ」と主張した。
次ページへ続きます
