2:韓国における国語純化運動
上記のように、現在の韓国では日本語のルーツは韓国語であると信じている
韓国人が多いのですが、それと同時に
「日本統治時代の日本の影響を韓国から排除しよう」
という運動が、日帝残滓の排除との名目で行われています。
(※1)
目覚めている個人の魂が打ち込まれた足取り マネートゥデー(韓国語) 2014.09.10
現在の韓国においては、上記のような「日帝残滓の清算」という運動は
非常に頻繁に行われているのですが、その中でも特に活発に行われているのが、
ハングルから日本統治時代の日本語を排除しようという、ある種の「国語純化運動」です。
(※2)
“幼稚園は日帝時代残滓”…’幼児学校’で名称変更推進 マネートゥデー(韓国語) 2014.12.28
テイクオフ:スタジオジブリの代表作…[社会] NNA.ASIA 2013/04/30
ソウル市が行政用語に使われる日本式漢字語の純化語を選定 中央日報 2015年04月12日
このように、韓国では日本統治時代に入ってきた日本語由来の単語を、
純粋な韓国語に置き換える作業が頻繁に行われているのですが、
調べてみるとこの運動は1960年代から実に半世紀以上も行われており、
「いつまで経っても終らない」という事が解ります。
なぜなのかといえば、この運動には実は明確な基準が存在せず、
どうやら「語感が日本語っぽい」ものを適当に選び出し、
散発的に「この単語を純化した」としているだけなようなのです。
そのため、「国語純化運動」の成果と呼ばれるものを見ていると、
単に目に付く物だけを槍玉に挙げているのが解りますし、
場合によっては単語をわざわざ動詞に置き換えてしまったり、
極端な事例では置き換えたとする変更後の単語が、
明治時代に日本が近代化の過程で新たに作り出した単語の場合すらあります。
この事から解るのは、彼等がこの運動を行うのは、
単に国語の純化運動というわけではなく、民族主義の発露や国威高揚のために
「これだけの日本の影響を排除した」
という成果を宣伝しているのだという事です。
だから半世紀経っても終らず、また近年民族主義の先鋭化から
その頻度が上がっているのです。
そしてまた、このような背景からの運動であるので、
「日本語と韓国語が似ているのは韓国語が日本語のルーツだからだ」
という韓国起源説と因果関係が繋がらず、
本来矛盾する主張が韓国社会で並列進行しているわけです。
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